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テクニカルノート

粘土片埋め法

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フィギュアや模型の複製ではパーツ数が多くなります。
この場合は1つのシリコン型で複数個のマスターモデルをならべまとめて作成すると良いでしょう。
また1つのマスターモデルから数個複製し、同時に複数個注型すると短時間で数多く作成できます。

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マスターモデルの配置を考える

マスターモデルの数、大きさを考慮しシリコン型の大きさを決めます。
マスターモデルは気泡が残らないように傾きを考えシリコン型の配置を考えます。
今回は内ネジ部分があるのでパーティングラインは脱型時外しやすい部分を考慮します。

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シリコン型の厚さを決める

マスターモデルの中で幅が一番大きなものを測ってシリコン型の厚みを決めます。
今回蛇口本体の部分が40ミリあるため、シリコン型の表面から5ミリ埋もれた状態にするため50ミリの厚さのシリコン型にします。

※精密なモデルの場合は厚さや周りの余白部分を多めにとるとシリコン型のクランプによる変形が少なくなります。

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マスターモデルの処理

シリコンが流れ込むとまずい個所をパテ等で埋めます。
また傷、汚れがあるとその通りに複製されてしまうため直しておきます。
今回は中空部は穴埋めを行いました。

※積層型3Dプリンターで作成したマスターは積層隙間にシリコンが入り込むためサーフェイサー等で表面処理をお勧めします。

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型枠の作成

今回はマスターモデルの最大幅が40ミリでしたのでシリコン型の最少部厚みを5ミリとし50ミリ幅の板で型枠を作成します。
アクリル板等表面が綺麗なものが良いでしょう。木の板は木目にシリコンが入り込み剥がし難くなるのでコンパネの様なものか塗装等で表面処理をして使用したほうが良いでしょう。

※湯溜まりも作成します。40ミリから50ミリ程度にすると後々注型作業が楽になります。

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底上げ

今回は厚みがあるので粘土の使用量をおさえるためスタイロフォームで底上げをしました。
型枠に収まる大きさに20ミリ厚のスタイロフォームを切り抜きます。
マスターモデルの配置部分をカッターでザックリ切り抜きます。これにより粘土の使用量が半分くらいにおさえられます。

※必ずしも必要ではありませんが、後で反転し粘土を取り除くのが楽になります。

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粘土板切り取り

粘土板の上にスタイロフォームを乗せ、不要な部分をカットします。
切り取った粘土は仕上げ時にパーティングラインを仕上げるために使います。

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粘土板切り取り

粘土板の上にスタイロフォームを乗せ、不要な部分をカットします。
切り取った粘土は仕上げ時にパーティングラインを仕上げるために使います。

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スタイロフォームと粘土板を入れる

作成した型枠にスタイロフォームを入れ、その上に粘土板を置きます。
湯だまりをセットして周囲の隙間は前項で切り取った粘土で埋めます。

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マスターモデルの埋め込み

マスターモデルを粘土板に押し付け埋め込みます。
下のスタイロフォームが凹んでいるので比較的楽に埋め込むことが出来るでしょう。

埋め込んだマスターモデルのパーティングラインに粘土が垂直に当たるように綺麗に縁を仕上げます。爪楊枝等先のとがったものを使うとよいでしょう。この工程は注型品の仕上がりに影響するので慎重に行います。また粘土がマスターモデルの余分な部分に付着していると仕上がりに影響が出るので綿棒等で拭いておきます。

 

※シリコンを流し込んでから型ごと脱泡する場合は、マスターモデルの下部のスタイロフォームと粘土に気泡でマスターモデルが浮き上がらないように穴を開けておくと良いでしょう。

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ダボ打ち

両方のシリコン型がずれないようにダボを打ちます。
丸い棒等で2ミリ程度の深さにすると良いでしょう。
この時マスターモデルを囲むようにし、ゲートの通る部分を考えて打ちます。
また今回は後でゲートとランナーを切り出しますので、通り道を考えてダボを打ちます。

※ダボの直径はあまり小さくすると、シリコンが凹に入り難く気泡が残ります。5ミリ以上が良いでしょう。

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シリコンの計量

まず型枠内の寸法測ります。下の式でシリコンの使用量(㎏)を求めます。
縦(㎝)×横(㎝)×深さ(㎝)÷1000×シリコンの比重=使用シリコン量(㎏)
容器に付着する分とマスターモデルの分を考慮し概ねのシリコン量が求められます。

※シリコンの比重はカタログに載っているはずです。

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シリコンの脱泡

シリコンの脱泡を行いますが、今回スイングキャストの内部装置を外し容器を入れます。
容器は100円ショップで手に入れたPP製のごみ箱です。ちょうど良いサイズです。
シリコンが沸騰する時あふれそうになってもスイングキャスト本体を左右に振ってやると割泡しあふれません。

※今回は付加型シリコンで発泡が多いので深い容器を使います。(シリコンの10倍の容量)

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シリコンの流し込み

シリコンを型に流し込みます。
なるべく水平な所で行い、型は水平器などで水平を出しておくと良いでしょう。
ここまできたら一段落、固まるまで待ちます。

※上面はクランプ板で挟まれるため静かに放置し平らになる様に注意します。

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型枠反転

シリコンが硬化したら片枠ごと反転させます。

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スタイロフォームと粘土を取り除く

スタイロフォームと粘土を取り除きます。
粘土は板状にしてあるため比較的楽に剥がすことが出来ました。

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細部の粘土を綺麗に除去

細かな部分を爪楊枝などで綺麗に取り除きます。ここでシリコンのきわをチェックしパーティングラインが綺麗に出ているか確認し、シリコンがはみ出しているところはカッターでカットして仕上げます。

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離型剤の塗布

このまま反対側にシリコンを流し込むと貼り付いてしまうので、シリコンの部分だけ離型剤を塗ります。
今回はバリアコートというのを筆で塗ります。端から順序良く塗っていき塗られていないところが無いよう気をつけます。

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反対側のシリコン流し込み

離型剤のバリアコートを完全に乾かします。溶剤成分が残っているとシリコンの硬化不良の原因となります。
乾いたらシリコンを流し込み硬化を待ちます。

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型割

シリコンが硬化したらシリコンを割って中のマスターモデルを取り外します。

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型割

シリコンが硬化したらシリコンを割って中のマスターモデルを取り外します。

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離型剤の除去

シリコンに塗布した離型剤を取り除きます。
ガムテープを張り付け剥がすと綺麗に取れます。

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ゲート、ランナー作成

樹脂が流れるためのゲートを作ります。
画像は自作したもので2ミリ角程度の溝を入れます。

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テスト注型

型にシリコンスプレー等の離型剤を塗布しテスト注型します。
注型する樹脂量はマスターモデルを計る方法やシリコン型に水入て樹脂の量を決めます。

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仕上がりの確認

樹脂が細部まで行き渡っているか確認します。
いきわたっていない部分や気泡がある場合はゲート、ランナーをカッターなどで修正します。

​※どうしても気泡が残る部分はトラップといい、マスターの上に空気溜まりを作ったりします。

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完成

樹脂が細部まで行き渡っているか確認します。
いきわたっていない部分や気泡がある場合はゲート、ランナーをカッターなどで修正します。

​※どうしても気泡が残る部分はトラップといい、マスターの上に空気溜まりを作ったりします。

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